美術館について

掛川市ステンドグラス美術館
館長 日比野秀男氏

館長あいさつ

掛川市ステンドグラス美術館は掛川市在住・鈴木政昭氏からの19世紀イギリス、ヴィクトリア時代のステンドグラスなど約70点余り及び美術館建物の寄贈を受け平成27年6月6日、開館します。この美術館はステンドグラス約70点余りを常時公開し、入館される方々にお楽しみいただけます。

19世紀イギリスのステンドグラスを中心としたコレクションを展示する日本で初めての、そして世界的に見ても大変珍しい美術館です。入館される方々は、素晴らしい技術と光の交響曲に驚かれることでしょう。ステンドグラスは春夏秋冬、朝昼夕、さらに雨の日や晴れの日、微妙に変化する外光によって様々な表情を見せてくれます。

このような貴重なステンドグラスを鑑賞する、さらには異文化に触れる機会を活用するべく以下のような方針を立てました。

「ステンドグラスにしたしむ」
 展示されるステンドグラスは19世紀イギリス、ヴィクトリア朝時代の優れた技術を駆使した作品です。日頃接する機会の少ない異文化について親しむためにわかりやすい解説を工夫し、来館者の方々に関心と興味が出るように努めます。

「ステンドグラスをつたえる」
 イギリス、ヴィクトリア朝時代の貴重な文化遺産を後世に伝えることの大切さを理解するとともに、掛川の豊富な文化遺産に目覚め、誇りを持つ機会となるように努めます。

「美術工芸作品をつくる」
 ステンドグラスは19世紀イギリスの素晴らしい工芸技術の成果です。郷土・掛川においても葛布をはじめ様々な伝統的な工芸作品と技術が伝わっています。そのような技術を学ぶとともに、市民自らが創作活動をするような機会が生まれるように努めます。

「地域と人びとがささえる」
 ステンドグラス美術館と地域の文化資源が共に支えあうとともに、関わる人々―児童生徒、市民ボランティア、一般市民の方々が相互に支えあい、発展するような活動が生まれるように努めます。

私はこのような方針が実現できる活動に取り組んでゆきたいと考えております。

美術がお好きな方も、またなじみの少ないかたもとにかく一度、ステンドグラス美術館の中に立っていただきたいと考えています。おそらくこれまで経験したことのない心のそこからわき上がる感動を得るに違いありません。

館員一同、多くの方々のご来館をお待ち申し上げます。

掛川市ステンドグラス美術館
名誉館長 鈴木政昭氏

寄贈者あいさつ

この度、私が数十年かけて収集した19世紀のイギリスステンドグラスの作品を、多くの方々に楽しんで頂きたいと考え、掛川市のご協力を得て美術館の建設を企画しました。
日英双方のステンドグラス専門家の調査を仰ぎ、その貴重さが証明されました。作品は約70点を超え、その出自から歴史的意義、描かれている図像の解明が行われました。
時代の流れの中、遠い日本に渡ってきて長い間静かに眠っていた荘厳な光が、今掛川の地で一斉に輝きます。陽の光を通してその姿が映し出される光の芸術を詳細な解説と共に間近で鑑賞して頂ける施設です。
また、古典的ステンドグラスがどのようにして作られていたか、そしてその技術がどのように現代に伝えられているかを学び、体感できる日本初の公共施設としてのステンドグラス美術館です。

掛川市ステンドグラス美術館
顧問 志田政人氏

コレクション全体について

この素晴らしいコレクションを構成するステンドグラスの大部分は、19世紀イギリスのヴィクトリア朝時代に制作されたものです。当時イギリス中の有名工房が、絵付けの技術を競って創りだしたステンドグラスは、各地の教会の窓を飾っていました。その後、数奇な運命を辿って日本へやって来た作品達が、この掛川市ステンドグラス美術館で長い眠りから目覚めたのです。
現地イギリスの研究家達との共同調査により、作品が制作された工房の名が判明しました。
そして、コレクションの何点かについては、実際にこれらのステンドグラスが設置されていた教会の名や、日本にやってくることになった事情などもわかってきました。
美しい祝福の天使や音楽の聖女、一連の聖書の物語を構成する連作パネル、そして聖母マリアの生涯を描いた9枚組のバラ窓など、見ているだけで19世紀のヨーロッパに引き込まれるような、光の空間が構成されています。
日本にいながら、イギリス各地の名工房で制作された傑作を、そこに描かれている図像の詳細な解説と共に、間近で鑑賞することが出来る美術館です。

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